ふるさと納税ってなに?初めての人向けにわかりやすく解説

ふるさと納税とは?初めての人にもわかりやすく解説

「ふるさと納税ってなに?」と思っている方や、これから初めてチャレンジしようとしている方も多いのではないでしょうか。CMや広告でよく耳にする制度ですが、「難しそう」「税金の仕組みが分からない」と感じて敬遠している人は少なくありません。

実はふるさと納税は、全国の自治体に寄付をしながら特産品などのお礼の品がもらえさらに税金の控除も受けられる、とてもユニークでお得な仕組みです。この記事では、初めての人でもすぐ理解できるように、ふるさと納税の基本をわかりやすく解説していきます。

さら

ふるさと納税ってよく聞くけど、なんだか複雑そうで一歩踏み出せないよね。

達也

大丈夫!「寄付+返礼品+税金の控除」の3つを押さえれば、初心者でもすぐ理解できるよ。

目次

ふるさと納税とは?「寄付+返礼品+税金控除」の制度

ふるさと納税とは、全国の好きな自治体に寄付をすると、その地域の特産品やグルメなどのお礼の品がもらえて、さらに税金の控除が受けられる制度です。

寄付をすると「自己負担額の2,000円」を除いた分が戻ってきます。ここでいう2,000円とは、ふるさと納税を利用する人が必ず負担する金額のこと。つまり、寄付した金額がすべて戻るわけではなく、「2,000円だけは自分で負担する」と覚えておけばOKです。

残りの金額は、寄付した年の所得税の還付と、翌年の住民税の控除という形で戻ってきます。

控除ってなに?

控除とは「本来払うはずの税金から引いてもらえること」を意味します。
たとえば、住民税が10万円の人がふるさと納税で3万円分の控除を受けられれば、実際に払うのは7万円になるイメージです。

注意したいのは、ふるさと納税のお得さは「税金控除」そのものではないという点です。控除はあくまで、寄付した年の所得税や翌年の住民税の前払いにすぎません。

本当にお得になるのは、自己負担額2,000円を超える価値の返礼品を受け取れることにあります。
詳しく関連記事「ふるさと納税の仕組みと控除をやさしく解説!お得になる理由とは?」で解説しています。

ふるさと納税は3ステップで理解できる!!

ふるさと納税の流れは、たったの3ステップです。

STEP
寄付する自治体を選ぶ

全国どこでもOK。お米・お肉・フルーツなど好きな特産品を選んで寄付先を決めます。

STEP
寄付すると返礼品が届く

寄付額に応じて自治体から特産品などのお礼の品が送られてきます。

STEP
税金が控除される

自己負担2,000円を除いた金額が、寄付した年の所得税の還付や、翌年の住民税の控除として戻ってきます。

さら

なんだか難しそうだけど、3ステップなら私にもできそう!

達也

そうなんだよね。①寄付、②返礼品、③税金控除、これだけ覚えればOKだよ。

※「ふるさと納税の上限額ってどのくらい?」と気になる方は、こちらの記事で年収別の目安とシミュレーション方法を詳しく紹介しています。

普通の寄付とどう違うの?

普通の寄付ってどんなもの?

たとえば、赤十字社への募金、母校への寄付、災害支援の募金、あるいは政党やNPO法人への寄付などが挙げられます。年末調整の控除欄で「寄附金控除」という欄を見たことがある人も多いでしょう。

普通の寄付とふるさと納税の比較表

項目普通の寄付ふるさと納税
お礼の品基本的になしあり(地域特産品など)
税金控除所得控除の対象になるが範囲は限定的自己負担2,000円を除き寄付額が控除
寄付先赤十字・学校・NPO・政党など全国の自治体から選べる

ふるさと納税は「お得さ」と「選べる自由度」で普通の寄付と大きく違うことが分かります。

さら

赤十字とか学校への寄付は知ってるけど、返礼品はないよね。

達也

そうそう。ふるさと納税は「寄付+返礼品+税控除」がセットだから、普通の寄付より始めやすいんだ。

ふるさと納税でお得になる人/メリットがない人

ふるさと納税は誰でも寄付自体はできますが、税金を納めているかどうかで「お得になるか/ならないか」が大きく変わります。ここでは、初心者が迷いやすいパターンを表で整理しました。

お得になる人/ならない人のまとめ表

人のタイプメリット理由
会社員(給与所得者)税金を納めているので控除の対象になる
公務員税金を納めており、会社員同様に控除が受けられる
自営業・フリーランス所得に応じて税金を納めているため控除可能
専業主婦・扶養内パート×税金をほとんど納めていないため控除できず、メリットがない

ふるさと納税は「寄付をした人が税金の控除を受けられる制度」なので、税金をきちんと納めている会社員・公務員・自営業には大きなメリットがあります。

一方で、専業主婦や扶養内パートの人は税金をほとんど納めていないため、寄付しても控除が受けられず、実質的にはただ寄付をしただけになってしまいます。

つまり「税金を払っているかどうか」が、お得になるかどうかの分かれ目です。

さら

やっぱり私みたいに扶養内だとメリットはないんだね。

達也

そうだね。でも会社員や自営業なら「やらないと損」って言えるくらいお得なんだよ。

ふるさと納税の申請方法(控除を受けるために必要なこと)

ふるさと納税は寄付をするだけでは完了しません。きちんと申請をしてはじめて税金の控除が受けられる仕組みです。申請方法は大きく分けて「ワンストップ特例制度」と「確定申告」の2つ。

自分の状況に合わせてどちらかを選びましょう。申請を忘れてしまうと控除が受けられず、ただの寄付になってしまうため要注意です。

ワンストップ特例制度(会社員向けの一番簡単な方法)

会社員や公務員のように給与から税金が天引きされている人に便利なのが「ワンストップ特例制度」です。寄付先が5自治体以内なら、確定申告をしなくても控除を受けられる仕組みになっています。

申請の流れはとてもシンプルです。

  • 寄付を申し込むと、寄付先の自治体から「ワンストップ特例申請書」が送られてくる
  • 名前・住所・マイナンバーなどを記入して、必要書類(本人確認書類など)と一緒に返送する
  • 自治体が処理をしてくれるので、あとは翌年の住民税から控除される

「寄付をしたら申請書を返送するだけ」で完結。確定申告が不要なので、初心者にとって一番ハードルが低い方法です。

さら

寄付して終わりじゃなくて、申請書を返さないと控除されないんだね。

達也

そうそう。書類1枚だから簡単だし、会社員ならほとんどの人がこの方法でOKなんだ。

ただし、このワンストップ特例は「寄付先が5自治体以内」「会社員や公務員など給与所得者」が前提です。自営業の人や、6自治体以上に寄付した人は「確定申告」で控除を受ける必要があります。

確定申告(自営業や寄付先が6自治体以上の人向け)

ふるさと納税の控除を受けるもう一つの方法が「確定申告」です。自営業やフリーランスの人はもちろん、会社員でも次のような場合には確定申告が必要になります。

  • 6自治体以上に寄付をした場合
  • 医療費控除や住宅ローン控除など、他の控除で確定申告をする場合
  • ワンストップ特例の申請を忘れてしまった場合

確定申告の流れはシンプルです。

  1. 国税庁の「確定申告書等作成コーナー」やe-Taxで必要事項を入力
  2. ふるさと納税の寄付証明書(受領証明書)を入力内容に反映
  3. 提出すれば、その年の所得税還付と翌年の住民税控除が反映される

会社員にとってはやや手間に感じるかもしれませんが、必要な書類は寄付先から送られてくるので難しくありません。自営業の人にとっては、普段の確定申告に合わせて処理できるため自然な流れになります。

さら

会社員でも、6つ以上の自治体に寄付すると確定申告が必要なんだね。

達也

そうだね。でもネットで入力できるから思ったより簡単だよ。

もしワンストップ特例や確定申告の申請をしなかった場合、控除は受けられません。次に「申請を忘れるとどうなる?」を解説します。

申請を忘れるとどうなる?

ふるさと納税は、寄付をしただけでは控除を受けられません。ワンストップ特例や確定申告の手続きを忘れてしまうと、控除が適用されず、寄付額はそのまま自己負担になってしまいます。つまり、返礼品は届いても「お得になるはずの仕組み」が消えてしまうのです。

ただし、ワンストップ特例の申請を忘れてしまった場合でも、翌年の確定申告でまとめて控除を受けることが可能です。寄付をした証明書(受領証明書や寄付金控除に関する証明書)は必ず保管しておきましょう。

さら

寄付しただけじゃお得にならないなんて意外ね。

達也

そうなんだよね。申請を忘れるとただの寄付になっちゃうから注意だよ。

ワンストップ特例と確定申告の関係は少し複雑な部分もあります。例えば、寄付のたびにワンストップ特例申請が必要だったり、確定申告をするとワンストップ特例申請が自動的に取り消されたりします。詳しくは別の記事で整理して解説する予定なので、あわせて参考にしてください。

まとめ|自分に合った方法を選んで確実に申請しよう

ふるさと納税は「寄付して終わり」ではなく、申請をして初めて控除が反映される制度です。

会社員や公務員なら「ワンストップ特例」で書類を返送するだけ、自営業や複数の寄付をした人は「確定申告」でまとめて申請、とシンプルに覚えれば迷いません。

いちばん大切なのは、せっかく寄付をしても申請を忘れるとただの自己負担になってしまうということ。まずは自分の立場に合った方法を確認し、必ず手続きをして控除を受けましょう。

覚えておきたいポイント
  • 会社員 → ワンストップ特例でOK(5自治体以内)
  • 自営業・6自治体以上寄付 → 確定申告が必要
  • 忘れたら控除なし=ただの寄付に
さら

控除を受けるためには必ず申請が必要って、ようやくイメージできたよ!

達也

それは良かった!自分に合った方法を選べば簡単だから、まずはやってみよう!

「ふるさと納税の仕組みと控除をやさしく解説!お得になる理由とは?」をテーマに、制度の裏側とお得のカラクリを詳しく解説しています。こちらをご覧ください。

ふるさと納税ができる主なポータルサイト

ふるさと納税は、下記のようなポータルサイトから返礼品を選んで寄付ができます。

それぞれ掲載数やキャンペーンなどに特徴があるので、自分に合ったサイトを選んでみてください。

会社員とWebライターの二刀流です。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次